神戸の創作鞄槌井の職人が語る革業界の大倒産時代

2023 1/22

2023.01.22

こんにちは仁さんです！！
今日は私のしている革製品のバッグやお財布の生産などの、業界の実情を話していきます！！

神戸元町のオーダーメード店創作鞄槌井の職人が工房で用意しているベルトバックル — カスタマイズ出来る日本製のベルト用バックル

オーダーメイド職人が語る革業界の過酷な現状

みゆの工房日記の東京仕入れの回でも少し話しましたが
今はどこの業界もひどい所が多いですが、私の業界も例外ではありません。

今まで仕入れていた物の値段の上げり方が異常です・・・

今までは数年に一度それも数パーセントくらいでしたが、今は物によっては何倍というレベルで上がってきており、年に何回も値上げされるという現状です。

しかし本当に怖いのは値上げよりも物が手に入らなくなること・・・
実際に手に入らなくなった素材・道具は年々増えていっています。

この道何十年も職人さんが辞めていってしまっている理由とは

例えばですが、鞄の材料の金具を作るのも実は沢山の職人さんがいて出来上がっています。

鋳物なら鋳型を作って、金属を流し込んで、鋳造してできた物を磨いて、パーツを組み合わせて、メッキして・・・何人もの職人さんが作ってくれて完成品の金具ができているのですが、その流れの一つ（一人）でもかけてしまうと、その金具はもう作れなくなってしまうんです・・・

このように金具が出来上がるまでの過程を細分化すると１つ１つの技術が本当に貴重で残していきたい技術ばかりだと感じます。

元々高齢化でやめていってしまう職人さんが多い中、更に材料高騰を売値に反映できない職人さんがどんどん辞めていっています。

そして辞めていってる職人さんの技術というのは、何年も、いや何十年も磨かれた技術があってできる技なのです。
それが失われたらこれから同じものが手に入らない、もし仮に新しく始めても何年も何十年もかかる事なんです。
私はそれがとても悲しいんです。

職人が支える物作り産業をこれからも日本で続けていくために

この日記を見てくださった方にお願いです。

私のお店でとは言いませんので、日本で作られてる物を買ってください！！

業界はつながっているので、日本で作られた物を買うと、日本の業界にお金が入りそこの産業は残っていけます。
その産業が残ればそこに必要な材料も買うことができます。このままどんどん倒産していくと日本での物作りが出来なくなる可能性があります。
ですから極力日本も物を買っていきましょう。

でも、それは私の革や鞄や財布の業界だけではありません。
服、靴、バイク、車、家電に食料に至るまでどこで生産されているかを見て
極力日本の物を買っていきましょう。

皆で日本経済を回していきましょう。

神戸の創作鞄槌井の材料仕入れは日本製にこだわっています

原材料の厳密な生産地まで調べ上げることは不可能だけど、出来る限り創作鞄槌井で使う材料は日本製にこだわって仕入れています。

例えば、ファスナーは創業当初からYKKの日本製を使い続けていますし、金具も国内の職人さんが作ってくれた金具を使い、革もほとんどが日本国内の革で兵庫県内のこだわりを持ったタンナーさんから革を仕入れることが多いです。お客様の要望があれば、海外製の素材を使う事もありますが、できるだけMade in Japanにこだわって物作りをしています。

職人の鍛錬された技術を残していく事にご協力お願いします

そしてもう一つお願いがあります。
私の業界に親和性の高い、革や金具、鞄や財布などの工場お店、企業が倒産することをご存じになったら私に、仁さんに教えてください！！

少しでも技術を残すために資料をあずかって私から誰かに渡せるかもしれませんし、思いを込めて作られた物を買わせていただけるかもしれません。
そんなには多くは払えないかもしれませんが、思いのある革を、材料を道具を極力現金で買い取ります。
私の連絡先はHPにもありますが、（090-9313-5554）ですので、是非ご連絡お待ちしています。